3つのポリシー

背景

大学の目的(学則第1条)

広い視野に立って精深な学識を授け、研究教授を通して高度情報社会の課題解決力と価値想像力を有する高度な専門的職業人の育成を目的とする。 

研究科の目的

コミュニケーションデザイン研究科は、広範な視野と高い職業倫理観に基づき、社会動向やメディア環境の変化を冷静に分析し、本質を捉えた未来志向のコミュニケーション戦略を立案・実行するとともに、コミュニケーションの観点から社会・組織・個人の直面する課題を解決できる人材、すなわち「社会と組織と人を繋ぐ、コミュニケーションデザイン領域の高度専門職業人」の養成を目的とする。

学位授与の方針(ディプロマポリシー)

コミュニケーションデザイン研究科はコミュニケーションデザイン分野における高度専門職業人の責務を、① 情報メディア環境の変化を中心とした社会動向を理解すること、② それとの関係性のなかで、自身の携わる組織やプロダクトの理念(ビジョン)を理解すること、③ 理念(ビジョン)を対象となるステークホルダーの特性に応じた適切なコミュニケーション戦略により共有すること、④ コミュニケーションデザイン分野の実務上ないし理論上の課題を発見し、具体的な解決方法を提言できること、という4種類に整理している。したがって本研究科は、所定の修了要件を満たし、下記の到達目標に達した学生について、コミュニケーションデザイン分野の高度専門職業人として専門的な研究力・実践力を修めたものと認め、コミュニケーションデザイン修士(専門職)の学位を授与する。 

 

  • 1 - 現代社会の動向や情報メディアの発展状況に関心を持ち、理論と実践の両面において知見を継続的にアップデートできる。 

  • 2 - 自らの携わる組織やプロダクト等の基礎となる理念(ビジョン)について、それを取り巻く社会環境を踏まえて、理論と実践両面の視点から理解できる。 

  • 3 - 自らの携わる組織やプロダクト等に関わる多様な利害関係者について、それぞれの特性を把握するとともに、個別具体的なコミュニケーション戦略を策定し、実行できる。 

  • 4 - コミュニケーションデザイン分野の実務上ないし理論上の課題を自ら発見し、論理的かつ実効的な解決方法を提言できる。 

教育課程の編成方針(カリキュラムポリシー)

コミュニケーションデザイン研究科は、ディプロマ・ポリシーに示した目標を学生が達成できるよう、次の方針に基づき教育課程を編成・実施する。 

 
  • 1 - 現代社会の動向や情報メディアの発展状況について、理論と実践の両面から修得するための科目を配置する。

  • 2 - 自らの携わる組織やプロダクト等の基礎となる理念(ビジョン)を、社会環境の変化のなかで適切に見定めるための能力を養う科目を配置する。

  • 3 - 自らの携わる組織やプロダクト等に関わる多様な利害関係者の特性を把握し、対象に応じて適切なコミュニケーションを戦略立てて実行するための能力を養う科目を配置する。

  • 4 - コミュニケーションデザイン分野の実務上ないし理論上の課題を自ら発見し、論理的かつ実効的な解決方法を提言するための理論と方法を学修するための演習科目を配置する。

  • 教育課程の編成にあたっては、コミュニケーションデザイン分野の基本的な概念と前提知識を身につけるとともに、社会動向への感受性を養う「基礎科目」、同分野の学術や実践に関する基礎的な知識を修得する「専門基礎科目」、同分野の核となる専門知識や技能を学ぶ「専門科目」、学生個々人の専門性に応じた調査研究を行う「演習科目」の4区分を段階別に設け、それぞれの科目を配置する。

  • 「演習科目」では、各学生が個別に設定した研究テーマに関する研究成果報告書の完成に向けた指導を行う。学生は2年間を通じて、研究活動に必要となる基礎的な素養を身につけ、実現可能な研究テーマを策定し、複数の科目を履修することで、多角的な視点から指導を受ける。

  • 研究成果報告書の指導には、担当教員を中心に本研究科のすべての教員があたり、個別の指導・助言を行うほか、複数回の研究報告会・研究審査会を設けることで、学生が多面的な観点から指導・助言を受ける機会を設ける。

  • 授業形態は、コミュニケーションデザイン分野における高度な知識や手法を体系的に学ぶ「講義」と、実践的に身につける「演習」に大別される。いずれの授業形態においても、専門職大学院の趣旨に鑑み、双方向の少人数教育を重視し、ディスカッションに加えて、ケース・スタディ、ワークショップ、ロールプレイング等の形式での授業を積極的に取り入れる。

  • 各科目の学修成果は、筆記試験、レポート試験、演習成果等に加え、各科目の性格に応じて、授業内課題、質疑応答や討論への貢献状況、演習にあっては期間中の調査・準備の状況に基づいて評価する。成績評価は100点満点で行い、80点以上を優、70点から79点までを良、60点から69点までを可、59点以下を不可とし、優・良・可の評価に対して単位を認定する。成績評価の具体的な方法は、シラバスにおいて授業科目ごとに明示する。

学生受入れの方針(アドミッションポリシー)

コミュニケーションデザイン研究科の使命は、コミュニケーション戦略により組織と社会の未来を切り拓く人材、また、情報社会の動向を分析することで経営の中核を担う人材、すなわち「コミュニケーションデザインのスペシャリスト」を育成することにある。 

本研究科は、こうした教育理念に共感し、意欲を持って主体的に勉学に取り組み、コミュニケーションデザイン分野の高度専門職業人として社会や組織に貢献したいと考える人材を歓迎する。本研究科における入学者の選抜は以下の方針のもと実施する。 

 

  • 1 - 現代社会の動向に関連する幅広い教養を有し、社会課題を発見し考察するための柔軟な思考力を有していること。

  • 2 - 実務経験や専門資格を有するなど、コミュニケーションデザイン分野に強い関心を抱く者であり、現代社会における同分野の課題を主体的に考える意欲を有していること。

  • 3 - 理論や事例など、組織等のコミュニケーション戦略に関する基礎的な知識を有していること。

  • 4 - コミュニケーションデザイン分野の高度専門職業人を養成する専門職学位課程の教育プログラムに、知的好奇心と社会的役割意識を持って参加し、切磋琢磨できる資質を有していること。

想定される入学者

  • 1 - 組織の広報、広告、企画部門などコミュニケーション領域の仕事に従事する者。とりわけ、将来の情報担当役員(CIO、CCO)をめざして専門能力の向上に挑戦する者。

  • 2 - PR 会社、広告代理店、コンサルティング会社など、コミュニケーションデザインに関する諸提案を業務とする企業の社員、および専門能力の向上をめざすメディア系企業の職員。

  • 3 - 官公庁、地方公共団体とその関連団体等で広報・広聴・企画等の業務に従事する公務員、ならびに地域活性化をめざす団体(NPO 等)、学校法人等の広報担当者。

  • 4 - コミュニケーションデザイン分野での専門性を磨き、就職や社会活動においてキャリアの向上をめざす者。