継続的な学びの為の同窓会

IR(インベスター・リレーションズ)について十余年のキャリアを築いていた私は、改めて広報やコミュニケーションについて学び、「実践と理論の往還」を行うために2019年に本研究科に入学しました。修了後に感じているのは、「まだまだ学びを続けなければならない」ということです。ここ数年の企業を取り巻く環境は、急速かつ多様に変化しています。その中で質の高い実務を行うには、常に理論に立ち返る必要性を感じています。一方で、大学院を修了してしまうと定期的な学びの場が少なくなってしまうのも実情です。

 

修了・在学生、教職員をつなぐ
現在の私が学びの場として活用しているのは、社会情報大学院大学の同窓会である「梟友会」です。梟友会は「会員相互の親睦を図り、研究活動を行うとともに社会情報大学院大学の発展に寄与する」ことを目的として、2019年3月に発足しました。私は修了とほぼ同時に会長を拝命し、9人の幹事とともに会運営に当たっています。2021年度に行った活動としては主に以下の4点になります。

1 梟友会大会の開催
2021年9月に、修了生・在校生・先生方が参加してオンラインにて梟友会大会を開催しました。吉國浩二学長から『「社会構想」の意味するもの~大学院のこれから』、白井邦芳教授から『「ドラマに求められる期待と監修者の役割」~制作現場での共有認識と奮闘裏話』といったテーマで講演を頂き、交流を深めました。

2 情報共有ツールの整備
Microsoft Teamsにて「梟友会」チームを立ち上げ、梟友会の情報開示、連絡、情報蓄積ツールとして運用を開始しています。さらに会員相互の連絡機能を活かし、会員や先生方が研究成果報告書執筆や講義に用いるアンケートを取得したり、会員が参加する外部セミナーの紹介に利用されたりしています。会員の研究活動に資するとともに、会員相互の交流の促進、研究内容の共有にも役立っています。

3 梟友会会報『止まり木だより』
梟友会から会員に定期的にアクセスするツールとして、会報の発刊を開始しました。修了生や在校生に研究テーマや学生生活、キャリアへの活用などについて紹介していただいています。他の会員の取り組みを知ることで研究生活をより充実させ、会員相互の交流を深めることを目的としています。

4 会則などの改定
梟友会の会則の改定、情報開示の充実を行っています。会員が幹事の意思決定や梟友会会計について適切にモニタリングできるようにし、幹事選解任等の規程も整備しました。また、将来の話ではありますが、梟友会が一般社団法人化することも想定し、一定の形式を備えた会則としています。
2021年度の梟友会活動を運営するにあたり、念頭に置いたのは「コミュニケーション深化」です。学生は修了後にそれぞれの実務の現場に戻っており、梟友会は凝集性の低い組織とならざるをえません。さらにコロナ禍により対面で大会や打ち合わせを行うことも難しい状況となっていました。そのためまずはオンラインを活用し、大会や会報など色々な手段でコミュニケーションの深化を図っています。また、情報開示や会則改定により「ガバナンス強化」も進めています。
梟友会は修了生にとって先端の研究に触れる場であるとともに、在校生や先生方と交流を深める機会となります。また運営に携われば、組織論やガバナンス論を実践に適用する場として活用することが可能です。引き続き積極的に梟友会の活動を行うとともに、「実践と理論の往還」をするべく学びを続けていきたいと考えています。

荒竹 義文

荒竹 義文

(あらたけ よしふみ)
2021年度梟友会会長
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
2021年修了